【飾り団扇と日本画 ── 時を超えて吹き抜ける風】
横浜髙島屋にて出会った、日本画家・木下めいこ氏の描く静謐な世界。




木下氏の代名詞とも言えるあの深く澄み切った「青」の静寂に加え、今回は冴え渡る「白」との美しい対話が強く心に残りました。
今回のお題は『百人一首』。
時の経過とともに移ろいゆく花の儚さや、花々にそっと身を寄せる鳥の佇まい、みずみずしい葡萄の気配。そして、あの深い青の中に凛と浮かび上がる白椿や白菊の、息をのむような「白」の重なり。
千年前の歌人が言葉に託した繊細な情景が、色彩と線の美しさとともに、現代の「飾り団扇」という丸い小宇宙の中に結晶していました。
古来、団扇の起こす風は、涼をとるだけでなく「魔を払い、場を清めるもの」とされてきたと言います。
お盆を迎える明後日、千年の時を超えて届く美しい歌と絵画の風が、タイムラインの向こう側にいるどなたかの心に、すーっと静かな涼をもたらしてくれますように。
#木下めいこ #うちわ #お盆 #サイアノタイプ
